ヤマト王権のマツリ

─導水施設・埴輪を中心として─

概要

 古墳時代のヤマト王権中枢は、最大級の古墳群を擁する奈良盆地、大阪平野を中心に展開したと考えられます。そのヤマト王権内部では、権力を維持するためにさまざまな儀礼、マツリが行われたと考えられます。今回は、その中でも重要な場のひとつとして、導水施設およびそれを形象した埴輪を取り上げて考えてみたいと思います。  まずは、現状で唯一導水施設の全貌がわかっている、南郷大東遺跡が所在する葛城地域の動向を見ていきたいと思います。そこは現状で唯一、大型の家形埴輪(室宮山古墳)と実際の建物遺構(極楽寺ヒビキ遺跡)とに形態上の共通項を多く見いだせる遺跡もありますので、本発表にふさわしいフィールドと言えましょう。  それらは、古墳時代の近畿地方に核を置きつつも、西日本を中心に各地で見られますが、実際の遺構と埴輪とに若干の時期的・地域的偏差が見られます。また、この儀礼、マツリの性格についても、研究者によりさまざまです。最近では、モガリ説が有力のようですが、ほかにも糞尿祭祀説、産小屋説など、センセーショナルな説が提出されています。  果たして、この儀礼、マツリは何なのでしょうか?ヤマト王権は何を目論んでこのような施設を構築し、埴輪に形象したのでしょうか?1994年に南郷大東遺跡を発掘した担当者として、皆さんと考えてみたいと思います。よろしくお願いいたします。

講座詳細

期間2016年12月10日
回数1
曜日
時間13:20~14:50
定員100名
受講料1,000円(キャンセルに伴う返金は対象外となります)
OPクレジット
カード
-
申込期間2016年8月24日〜2016年11月30日
会場東海大学 高輪キャンパス
対象-
テキスト-
持ち物
備考-

開講日・内容

開講日内容
12016年12月10日-

講師

青柳 泰介(あおやぎ たいすけ) 奈良県立橿原考古学研究所調査部調査課調査第二係長
1968年、北海道生まれ。同志社大学大学院文学研究科修了。1994年より奈良県立橿原考古学研究所。2016年より現職。
○論文等:「囲形埴輪小考」(『考古学に学ぶ』同志社大学考古学シリーズ VII)、「導水施設考」(『古代学研究』160)、「豪族居館」(『古墳時代研究の現状と課題』下、同成社)など

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