11:00~12:30 神話……1800年封印された古代出雲王国の歴史 講師:多羅尾整治
弥生後期から古墳時代初頭(0年~300年頃)、日本各地で小権力の統合過程が存在したと思われますが、文字がないためにそれを証明するものがありません。その上、古事記・上巻(かみつまき)の神話表現により、考古学的には実存したが情緒的には神話時代という期間が生まれてしまったと考えられます。
古事記・上巻にはいくつもの地名が記されていますが、その多くが山陰地方で、現在も生きています。そこで、古事記の内容を「お話」としてはなく「それらしき何かがあったかも知れない」と考えてそれらの地に立つと、神話のなかの点がつながって線となり、さらには面へと広がって古代出雲王国の一大ロマンを彷彿とさせます。その舞台は、出雲市大社町から鳥取市河原町まで東西170Kmに及びます。
13:20~14:50 神話の国・出雲-国引き神話を中心に 講師:藤岡大拙
日本の代表的神話は何かと問われれば、多くの日本人は、「国引き」「黄泉の国」「ヤマタノオロチ退治」「稲羽の素兎(しろうさぎ)」「国譲り」の五つを挙げるでしょう。考えてみますと、それらはすべて出雲神話なのです。活躍する神々が出雲系の国つ神、舞台は出雲とその周辺、という条件を満たせば出雲神話です。
出雲は後世に多くのすぐれた神話を残してくれました。とりわけ、国引きの神話は壮大でダイナミックなすばらしい抒情詩です。単なるフィクションやドラマではありません。舞台となった島根半島やその周辺には、神話のなかで語られる地名や地形が、山や浜が、現実に我々の眼前に存在するのです。神話の世界と現代の私たちとの邂逅、そんな感激をお伝えしたいと思います。